上京して八王子での学生生活の次、高円寺の狭いけど新しいロフト付きアパートでの一人暮らし、一口コンロと流しだけのキッチン。それでも自分の台所があれば満足、大丈夫と思えた。
駅前の本屋さんで見つけたトーストにバターの写真に吸い寄せられて買った平松洋子さんの単行本「美味しい日常」に出会って一人暮らしがますます活気付く。
小さな暮らしの中で自分のために料理をすることがとにかく楽しかった。手のかかるスパイス料理を夜中いっぱい時間かけて作っては出来上がったものが失敗していたり、楽しかったな。
あの頃私は料理日記をつけていてノートは5冊くらいあったけど、出産して引っ越しをするときに急に恥ずかしくなって処分してしまった。一人でいるときの自分を連れていくような気持ちになったから。今はやっぱり寂しい、連れてくればよかったなと思う。
未来を想像して、家族ができたらもっともっと作る機会が増えて作れるものも増えてもっと料理が楽しくなるとしか思っていなかったけど、そんなことはなかった。
自分が作りたいもの、好きな味、ゆっくり自由に作れる時間、そういうものがちょっとずつ違って料理がちょっぴり嫌いになりそうだった。
文句を言われること、急かされること、頑張ったりするとますます食べないこと。
子供が生まれたらこういう食生活をしたいという憧れはほぼできてないかな、やっとお出汁を取るのが習慣になったくらい。
それも自分が美味しいスープが飲みたいからで、子供達は味噌汁は好きじゃないし別にとった出汁だろうが粉だろうが気にしない。でも最近私はスープが一番好きかもしれないと気づいたので自分のためにお出汁は取りたい。
子供のために、と思ってやると大体が歓迎されないのでそこは長男が生まれてもうすぐ8年やっと学んだかな。
なので今は自分が作りたいのでやっているという気持ちになったら料理の楽しさが帰ってきてくれて喜んでいるところ。
そんな我が家の朝食は、ご飯に味噌汁、小鉢、、週に2回くらいパンもいいよねが私の理想だけど、子供達だんっぜんパン派なもんだからほぼパン、どうにか理由をつけたりお願いしたりして週1回ぐらいご飯食べてるかな、怪しいな。
たぶん2人目、3人目と寝不足だったり朝ごはん作る時間がゆっくりなくてパンのほうが楽だったからついついパンをあげる機会が多くなったせいかなと思う。
しかもパンをどう食べるかは自分で決めたいので起きてから希望を聞いてみんなバラバラ。
勝手に作ると文句言ったり食べなかったり面倒なのでもう希望聞いてるけど、前は出されたもの食べなさいとか怒った時もあった。でも、朝起きて食べたい気分のものあるか、と気持ちもわかるとなってから無理は言わなくした。
この前たまたま児童館にあった佐々木先生の子育ての本に、朝食を決めさせるのは希望が通って満足するから良い方法と書いてあってびっくり。それならよかった、と急に自信を持つ。
でももう少しご飯率増やしたいです、朝から食べる炊き立てご飯と味噌汁のおいしさにいつか気づいてくれるのかな。